【土曜はカフェ・チボリで】
著者:内山純
価格:858円
カテゴリ:一般
発売日:2022/03/19
出版社: 東京創元社
レーベル: 創元推理文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-488-48013-4
風変わりな店主・レンが優雅な仕種でマッチを擦ると、謎はたちまち解かれていく。忙しない日常にひと時の安らぎをもたらす、安楽椅子探偵譚。
【第一話 マッチ擦りの少女】では、主人公香衣がフトしたことでカフェ・チボリを訪れるところから始まる。
そのカフェの店員のしぐさが、こういったちょっと変わったカフェの物語によくある少々浮世離れした接客で、少々ウンザリして途中で読むのを止めようかと思った。
ところがその内、奇妙な魅力を感じて最後まで読んでしまった。
香衣はオープンしたばかりの一番目の客ということで、その後も主の印象に残ることになる。
香衣が店に来るきっかけになった客と、これまた偶然訪れた元大学教員は、毎週土曜日にはカフェに通うことになる。
この不思議なカフェは、土曜日しかオープンしないのだった。
以下の収録作から判るように、アンデルセンの童話を元にして、ちょっとした謎を仕掛けてある。
それを客たちが推理し合い、最後は店主が解くという趣向である。
贅沢な食器、値打ちのある調度、それに何より考えられない立地と、まずは現実的ではない設定だったが、結構楽しかった。
【第二話 きれいなあひるの子】
【第三話 アンデルセンのお姫様】
【第四話 カイと雪の女王】
最後に、レンが大きな思い違いしていたのが解かれたのに救われた。
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