西村京太郎【新版 名探偵なんか怖くない】
著者:西村京太郎
価格:770円
カテゴリ:一般
発売日:2006/07/14
出版社: 講談社
レーベル: 講談社文庫
利用対象:一般
ISBN:4-06-275459-2
三億円事件で殺人が!? 4大探偵の推理合戦!驚天動地のトリックが圧巻の西村ミステリー。
実に面白かった。
舞台は1969年。世に言う「三億円時間」から1年経っている。
とある実業家(?)が、その「三億円事件」を再現して事件の結果を知ろうとした。
そのために、あろうことか、エラリー・クイーン、エルキュール・ポワロ、メグレ警部、明智探偵を招集する。
そして「犯人役」を作り(本人はそのことを知らされていない)、彼の行動を追って分析する。という趣向。
いやー、荒唐無稽というか、あり得ないというか。
だが、著者は色々調べて臨んでいらっしゃったようで、刻々の探偵たちの反応も楽しい。
彼らの作品も都度紹介され、ほぼ読んでいるものにとってはわかりやすい展開だ。
最終部分の探偵たちの動きに注目すべきで、ここで真相がわかってくる。
エラリーの希望によって「読者への挑戦」もあり、そうした趣向も楽しめる。ポワロは不承不承ではあったが……。
本書はシリーズの幕開けだった模様で、つづきも読んでみよう。
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コメント
楽しんでいただけたようで何よりです。
なお、シリーズ最終作の『名探偵に乾杯』は、クリスティのポワロ最終作『カーテン』の重大なネタバレがありますので、未読でしたらお気をつけください。
投稿: sugata | 2024.07.01 23:13
sugataさん
お久しぶりです、公開が遅くなって申しわけありません。
『名探偵に乾杯』は、『カーテン』を思い出しながら楽しく読みました。
この4人が活躍した時代は重なっていたのかなぁと、もう少し調べてみたくなりました。
投稿: 涼 | 2024.07.06 09:54