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2024.07.31

アテルイの首塚

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「アテルイの首塚」というのを聞いた。ネタ元は忘れた。

枚方市牧野に、この「アテルイの首塚」というのがあるようだ。

元々、交埜神社の隣の公園の中央部に土が漏られた箇所があり、大きな木の根元に自然石の墓らしきものが建てられていたという。
地元では昔より、この塚を「蝦夷塚」と呼んでおり、アレルイの首塚であると伝えられているとか。しかしこの説には、賛否両論あるようだ。

アテルイ とは、坂上田村麻呂が蝦夷征伐をした際、捕虜として連れ帰られ、当地で処刑された人物だという。

ところが近年(といっても2007年)、それとは別に「アテルイとモレの塚」というのが建立されたらしい。

アテルイの首塚

長く彼の地には足を運んでいないので、実際に目にしてはいない。

ところが何の因果か、この話が思いがけないところで浮かび上がってくるのだが、それはまた後日。

 

画像は12年前の8月1日。大阪の夜景。

 

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2024.07.30

【名古屋駅西 喫茶ユトリロ 龍くんは美味しく食べる】

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太田忠司/著
ハルキ文庫 お4-4
出版社名 角川春樹事務所
出版年月 2019年2月
ISBNコード 978-4-7584-4229-9
(4-7584-4229-0)
税込価格 726円

名古屋めしと名古屋の魅力が満載の大人気作、待望の第二弾!

 

東京生まれで、父の実家から名古屋大学医学部に通学している龍。龍は二年生になった。(名古屋は二回生とは言わないと思うので)

龍の食べている姿が絵になると、「名古屋めし再発見」という雑誌企画のモデルに採用されてしまう。

担当編集者の里央は有能なようだが、気分にむらがあり、コミュニケーション下手だ。

今回もおいしい名古屋飯に出会えたのは楽しめたが、前回よりはご近所のことなど、かなり踏み込んだ内容になっていた。

「ひつまぶし」に関しては、自分も龍と同じような姿勢でいる。里央の頑なな姿勢には、やはりうなずけない。

龍も将来についてボンヤリと悩み始めていて、叔父の暮らしとの対比もあり、これからどうなるのかと気になる。

 

やはり、表紙絵は好きになれない。せっかくの内容を潰している。

 

関連記事

【名古屋駅西 喫茶ユトリロ】(24.04.18)

 

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2024.07.29

ドラマ「古畑任三郎」忙しすぎる殺人者

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今回は真田広之。若さも相まって、非常にカッコいい。

イラチそうなのも、(自分的には)好もしい(苦笑)。

観ている内に、肝心の動機を忘れてしまっていた。

同じホテルの窓から見えた光景なのに、自分が提案したことが首を絞める結果になったとは、皮肉なことだ。

 

画像は4年前の7月29日。枚方大橋。

 

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2024.07.28

佐々木譲【廃墟に乞う】

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佐々木譲/著
文春文庫 さ43-5
出版社名 文藝春秋
出版年月 2012年1月
ISBNコード 978-4-16-779603-7
税込価格 693円

警察手帳も持たず、拳銃も持てない仙道がどのような捜査をするのか?

 

アンソロジー【戸惑いの捜査線】中の【弁解すれば】で登場した仙道孝司という刑事に興味を持った。

本書はその仙道が、休職中に出会った事件の数々。

休職中でも(休職中だからか?)、仙道には知人から色々な相談が持ち込まれる。

 

【オージー好みの村】

偏見と思い込みと。日本人にはやはり外国人へのこうした思いがあるようだ。

【廃墟に乞う】

表題作。医者の指示で、ひなびた温泉宿に逗留中の仙道。そこへ以前一緒に事件を追った先輩から電話が掛かってくる。
船橋で起きた事件が、以前の事件と酷似しているというのだ。以前の事件の犯人は服役し、すでに刑期を終えて出所している。

その逗留地からの帰途、仙崎は先の犯人の生まれ故郷へ寄ってみる。
過酷な生い立ちのその被疑者の育った町は、確かにひどい環境だった。

札幌へ戻っていた被疑者と会うことを、仙道は約束する。
しかし結末は、あまりにも悲しいものだった。

こういう話は、後を引くなぁ。

【兄の思い】は、昔少々世話になった男の依頼で、無実ではないかと思われる被疑者のことを調べることに。

これも、真相が明らかになると辛くなった。

【消えた娘】

こちらも、元同僚から話を聞いた男の依頼。やはり辛い。

あと

【博労沢の殺人】

【復帰する朝】で、仙道はようやく職場復帰できそうな感触をつかむが。

 

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2024.07.27

新しいScanSnap

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新しいScanSnapの設定をした。

実は色々事情があって、今回このPCにScanSnapを入れ直したのだった。
先々代に不具合があって、新しく購入したのを違うパソコンに入れた。(いったい幾つ買ったのかというツッコミは無し)

しかしいちいち、そちらへ入ったデータを転送する必要があって、めんどうだった。

これで、ダイレクトに資料をデータ化出来る。

「色々な事情」については、また書くことになるかも。

 

画像は4年前の7月27日。手術日の朝。

 

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2024.07.26

黒井千次【老いのゆくえ】

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黒井千次/著
中公新書 2548
出版社名 中央公論新社
出版年月 2019年6月
ISBNコード 978-4-12-102548-7
(4-12-102548-2)
税込価格 902円

85歳という新たな区切りを超えた作家が描く「老いの日常」。

 

前回の【老いのかたち】から少し経ってからの話。著者は、80代に突入。70代の頃より、一層老いを感じるようになっておられる。

ちょっと気になったのが、同じ話が何度も出てくること。これは仕方ないのかもしれないが、連載の時に読むのと違って本になると一度に読むからくどく感じる。

色々楽しいエピソードを拝読したのだが、その中に「浴槽から日常への帰還」というのがあった。
ビジネスホテルで湯を張って入浴し、その後湯を抜いて立ち上がろうとしたところ、まさかの立ち上がれない状態に。

焦って色々試しても、なかなか立ち上がれなかったという体験なのだが、バスタブに手すりはなかったのだろうか?

それより、自宅ではこうしたことが起きたことはなかったのだろうか?

思うに、自宅ではしまい風呂ということはなく、いつも湯が入っている状態なので、立ち上がれないということにはならないのでは?

そう、湯が入っていると、何も無いときと違って、立ち上がることが可能だ。

と、焦ったことのある経験者は語る。

 

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【老いのかたち】(24.07.13)

 

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2024.07.25

ドラマ「古畑任三郎」若旦那の犯罪

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若き日の市川染五郎、現松本幸四郎。

がんばって、人気落語家を演じている。

本作はあまりいい出来ではなかったとのことだが、さすが梅野泰靖は貫禄充分だった。

人気落語家が、その人気に溺れて古典を勉強してこなかったのが、敗因ではなかろうか。他人のネタを盗むより先にするべきことがあったはず。
どんな分野でも、基本は大事だ。

色々齟齬はあるが、兄弟子に化けて老人ホームの慰問に行ったのに無理があった。
また、兄弟子が無理を言われて師匠の話を聞くところも、変だと思わされる。

 

画像は4年前の7月25日。入院日。

 

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2024.07.24

佐々木譲【制服捜査】

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佐々木譲/著
新潮文庫 さ-24-11
出版社名 新潮社
出版年月 2009年2月
ISBNコード 978-4-10-122321-6
税込価格 781円

警察小説に新たな地平を拓いた連作集。

 

長く捜査端を歩いてきた川久保は、始めて駐在所勤務になった。これは道警の不祥事を一掃するための大規模な配置転換のあおりを食ったものだ。
川久保は、受験を控えた娘もいるため、単身赴任を条件に田舎の駐在所にやってきた。

田舎のこと故、余計なことに踏み込まず、穏便に過ごせればよかったのだが.……。

時折地元警察の刑事に示す、断固とした姿勢が好もしい。

冒頭作【逸脱】は、そんな川久保が出会った高校生殺人事件。交通事故で片づけたい交通係係長との軋轢は、今後も続くのか?
川久保が下した判断は、かなり怖いものだった。

【遺恨】の冒頭、既視感を覚えたが、中国人研修生のところで確信した。既読作品だ。ただし他の作品は初めてなので、多分アンソロジーで読んだものだろう。

ここで聞いたちょっとしたエピソードが、後の話に繋がっていく。

【割れガラス】

ガラスは一枚が割れると、次々を割れガラスを呼び込む。

【仮装祭】

15年前の仮装まつりで、別荘族の娘が行方知れずになった。別荘族と村人とは必ずしもうまくいってなくて、事件はそのまま放置された。

それからこの仮装まつりは行われていなかったが、この年は当時と同じような大規模なまつりになった。

さてこの村は、この15年間、不祥事の少ない優良な村という認識をされている。

はたしてそうか?

捜査権がない川久保だが、最後にやむにやまれず踏み込んでいく。このあたり、なかなかカッコいい。

他に

【感知器】

 

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2024.07.23

ドラマ「ブラックペアン」

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6年前に好評だったらしいドラマの続編。
原作は、【チーム・バチスタ】の海堂尊の作品らしい。

二宮和也主演で、彼以外のメインキャストは前作と同じ。それぞれ、成長または出世しているようだ。
彼だけが役柄を変え、しかしそっくりさんという設定だ。

第一話は、オーストラリアが舞台。

院長から彼の地にいる天城雪彦という医者への手紙を預かった世良は、学会の開かれるオーストラリアへ飛ぶ。

そこで出会った天城は、何とも破天荒な医者だった。

手紙を託した佐伯院長は、医師会の会長を噂されており、競争相手の嫌がらせもある。

といったお決まりの設定で、第一話は終わった。

韓国から来た研修医の初々しい演技が印象に残った。
後で知ったのだが、彼の母親役で今回の患者を演じたのは、韓国では有名な女優さんだとか。

正直手術の場面など、リアルすぎる(?)ところもあってシンドイ面もあるが、面白いシリーズになりそう。

 

画像は11年前の7月24日。福祉会館入り口、少しだけ緑陰?

 

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2024.07.22

【僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう】

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山中伸弥/著 羽生善治/著 是枝裕和/著 山極壽一/著 永田和宏/著
文春新書 1118
出版社名 文藝春秋
出版年月 2017年2月
ISBNコード 978-4-16-661118-8
税込価格 770円

あんな偉い人でも、なんだ自分と同じじゃないかということを感じとってほしい ――永田和宏「はじめに」より


これも「読書メータ-」からの再読。

6年前に書いたときより更に年を経ているが、出演者の方々のお話に古さはまったくない。

各講師のお話の後の永田氏との対談に、すべてが込められている。
本書を、若い人たちが読んでくれることを切望する。

 

関連記事

【僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう】(18.02.17)

 

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2024.07.21

ドラマ「古畑任三郎」フェアな殺人者

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最初の放映時に観ているのだが、見事に忘れている。

「今、よみがえる死」で登場した転職する警察官はそれまでも何回か出ていたが、ここでこんな重要な役柄を持っていたのだ。
前回何となく、なにか引っかかりを覚えたのは、そのことだったのか。

とまれ、今回のイチローは楽しかった。

古畑での犯人役は、いずれも大スター。イチローは、彼らと比較しても決して引けを取らない演技をしていた。
ま、製作側も彼を意識して、やりやすいような方法を取っていたとは思うが。

元々は「ハチロー」という役だったようで、それをイチロー自身が「イチローで行く」と申し出たのだとか。
他にもイチローの提案が受け入れられていたりしていたようだ。

イチローも、これに出たことで成績が落ちないようがんばったとは、当時語っていたように記憶している。

最後に、目の前でボールにサインして古畑に与えるが、これって本当に値打ちのあるボールだよね。
田村正和が持って帰ったのだろうか?だと思うが……。

 

画像は12年前の7月21日。大阪市内での夕食で出た「ハモの梅肉和え」。
関西人以外の人には、珍しかったようだ。

 

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2024.07.20

佐々木譲ほか【戸惑いの捜査線】

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佐々木譲/〔ほか〕著 
文春文庫 こ32-70 警察小説アンソロジー
出版社名 文藝春秋
出版年月 2024年6月
ISBNコード 978-4-16-792230-6
税込価格 880円
頁数・縦 376P 16cm

人気シリーズのスピンオフから、文庫オリジナルの書下ろし作品まで...。大注目の作家たちが送る豪華警察アンソロジー。

佐々木譲・乃南アサ・今野敏といった手練れの中で、知らない方が二名。
こういったアンソロジーの楽しいところは、初めての作家さんの他の作品を読んでみたいと思えることだ。

 

冒頭、佐々木譲【弁解すれば】

さすが佐々木譲、面白い。PTSDで休職中だった刑事がようやく復帰。
だが。つい関係者に気持ちを入れすぎる性格はなかなか変えられず、苦労している。

しかし一人の男の窮状を救うことにより、自信を持つようになるのか?


乃南アサ【青い背広で】は、60年安保の年。

デモをしている大学生と同じ年の若いお巡りさんが主人公。張り切りボーイが思いがけず抜擢を受け、新しい職場で手柄を挙げるという話。
ちょっと出来すぎる話だったが、話の中に登場する「青い背広」という歌謡曲を、懐かしく思いだした。

東京オリンピックに向けて、日本が大きく変わろうとしている頃だった。

 

次の松嶋智左というのは、初めての作家さん。略歴を見ると、もと刑事だとか。しかも白バイ乗り。

【刑事ヤギノメ】は、タイトルだけでは「ヤギノメさん」というのかと思ったが、文字通り「ヤギの目」を持つ刑事という意味だった。
ヤギの目は、丸くならずに横に開くのだとか。それで一瞬にしてたくさんのものを観ることが出来る。

白バイ乗りが仕事に専念していない理由というのが面白かった。なるほど!

 


大山誠一郎【三十年目の自首】は、「赤い博物館」もの。前回読んだものよりは、すこし時が経っているようだ。

双子を使うミステリはずるい、とか言うが(?)、今回はそれ。あまり目新しくはなかった。


長岡弘樹の【噛みついた沼】は、カミツキカメ登場という設定が、あまり好みではなかった。
しかしこの夫、妻に何も言わない。

百目鬼という婦警が登場するが、この人の出る作品がほかにもあるのかな?かなり面白いキャラだ。


櫛木理宇という作家さんも、初めてだ。【ルームシェア警視の事件簿】では、キャリア組で(今どき)地方警察の署長職である27歳の一海は、平日は官舎で過ごし、週末になると実家に帰ってくる。

そこにいるのは、血のつながりのない兄妹で、彼らはルームシェアをして暮らしているという設定。


今野敏【ケースオフィサー】

上司のちょっとした言葉を誤解して、捜査畑から来た同僚をかなり意識する公安刑事の空回りがおかしかった。
これまた、さすが今野敏。

 

初めての作家さんもあったが、まさに「今をときめく警察小説の書き手」ばかりで、こういう本は実に面白い。

 

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2024.07.19

ドラマ「柚月さんちの3兄弟」

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何度か取り上げてきたドラマも、ようやく終わった。

1回5分で1週間に4回で割合ストレスなく観ることが出来た。

このドラマでは、子役が活躍していて、特に末っ子役の子が楽しかった。こういう演技巧者の子どもはこましゃくれている子が多いのだが、この子は素直に可愛かった。

週4回で一つのテーマのこともあるし、中の1回で完結することもあった。

それが、最終週になって、やや剣呑な動きに……。

兄は弟たちのことを思い、弟は兄を思い遣り、なのだが、やや空回りしてしまう。

 

もう一人、次男役の子も役柄通りのしっかりした子で可愛かったが、三男は頂けなかったかなぁ。

 

画像は4年前の7月18日。京都嵐山にて。

 

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2024.07.18

坂井希久子【虹猫喫茶店】

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坂井希久子/著
祥伝社文庫 さ17-2
出版社名 祥伝社
出版年月 2018年5月
ISBNコード 978-4-396-34419-1
税込価格 748円
頁数・縦 339P 16cm

寂しがり屋な人間と猫の不器用な愛の物語。

 

獣医学部の翔は、人付き合いが苦手な学生だ。

学生課から紹介されてアルバイトで赴いたのは、「虹猫喫茶店】という店で、オーナーのサヨリは「ネコ命」の若い女性だった。

彼女から命じられて、翔は猫屋敷(兼ゴミ屋敷)にいるネコの世話をしに行く。

はじめのうちはその家の悪臭に悩まされていた翔だったが、だんだん主のおばあさんとも会話が成立するようになる。

「虹猫喫茶店】の方もあまり流行ってなくて、毎日の常連は若い男性一人だった。そのヒカルという男の子は、どうやらサヨリと親戚らしい。

あと、獣医の相田先生や、地域猫保護をいているおばさんなど、いずれも個性的な面々が登場する。

 

はじめのうちはやや読みづらかったが、翔がしだいに他の人と関わっていく課程が興味深く、楽しく読めた。

 

 

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2024.07.17

ドラマ「古畑任三郎」今、甦る死

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藤原竜也がメインだと信じさせて、実は……、という巧妙なトリック。
騙されました。

藤原竜也演じる音弥がやけに単純なようで、多少違和感があったのだが……。

本作はいつものような倒叙ものとは少し違って、一ひねりしてある。
狙いは、「いつもの『古畑任三郎』だと思わせながら本格ミステリをやる」ことだったとか。うなずける。

そして石坂浩二の存在は、やはり大きかった。
三谷幸喜は、彼が金田一耕助を演じていたことを充分に踏まえて、また「Yの悲劇」でもレーン役を演じていたことも承知の上で、石阪に最大の敬意を払っている。

その結果が、古畑をして「今夜の事件は類稀なる計画殺人です。私が出会った犯人の中でも最も巧妙に殺人を犯した男が登場です」と言わせているのだろう。

真犯人の動機が、自然を守るためというよりは過去の犯罪を隠蔽することにあったとは、これまた一層の驚きだった。
15年前だから、当時としては時効が成立する手前だったのかな?

 

画像は11年前の7月17日。佐世保へ行く途中で見た「レールスター」。

 

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2024.07.16

黒井千次【老いのかたち】

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黒井千次/著 
中公新書 2053
出版社名 中央公論新社
出版年月 2010年4月
ISBNコード 978-4-12-102053-6
税込価格 836円
頁数・縦 235P 18cm

昭和一桁生まれの作家の冷静な観察眼と深い内省から紡がれる、珠玉のエッセイ五六篇を収録。

 

シリーズ最新刊【老いの深み】の発売案内を見たのがきっかけだった。
この本はこの5月出版で、シリーズ最初の本書は14年前。2010年の出版だ。

出版当時78歳だと思うのだが、内容はもう少し前、60代の頃から始まっている。

老いを自覚するさまざまな場面や気持ちが、さりげなく、だがかなり切実に書かれている。

自意識過剰ではと反応したり、そうだよねと同意したり。

受け入れたくない気持ちと、受け入れざるを得ない現実と。
誰もが通る当たり前の道ではあるが、その時が来ないと想像すら出来ない未来でもあろう。

シリーズは、順に読んでいこう。

 

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2024.07.15

積読本

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こんなニュースを見た。

6冊以上を「積読」にしている人も!?本を読まずにそのまま放置すると年間何円無駄になる?

紙本なら本棚に並んでいる本を眺めて見当が付くが、電書はその「一覧」が判りづらい。

Kindleの場合、「コンテンツライブラリ」から知ることが出来るのだが、やはり本棚を眺めるようにはいかない。

主に新聞やネット情報で「面白そう」と思って購入したまま、埋もれてしまっている本も多い。

このニュースによると、単純に積ん読本に本代の平均を掛けて「無駄になったお金」を計算しているが、実は買ったことが失敗だという場合もあるわけで、そんなときは無理に読まないであきらめることも必要ではないだろうか?

実物を見ずに買うことが多いから、「思っていたのとは違った」という失敗は数知れない。

 

しかし「いつか読む」ために買った本(特に紙本)は、積んでおくこと自体が楽しいのだ。電書だって、掘り起こしてよむこともあるし。
そんなん、個人の勝手やん!

 

画像は10年前の7月15日。新しくなったフェスティバルタワーのレストランからの風景。

 

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2024.07.14

西村京太郎【新装版 名探偵に乾杯】

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 西村京太郎/〔著〕 
講談社文庫 に1-111
出版社名 講談社
出版年月 2013年8月
ISBNコード 978-4-06-277616-5
税込価格 796円
頁数・縦 427P 15cm

「名探偵」シリーズの掉尾を飾る傑作!

 

とうとう、ポワロが亡くなってしまった。
彼の死の引き金になった【カーテン】を中心に、残った三人の名探偵、それにヘイスティングズが絡んで話が進んでいく。

そこへポワロの息子だという男が現れ……。

ヘイスティングズはこのポワロ二世を毛嫌いする。
本書に限らず元のポワロものでも、ヘイスティングズは軽く扱われている感があるが。

設定は今回も「密室もの」。孤島の別荘という、とんでもない「密室」が舞台。

最後は何となく残念な結果で終わってしまった。

 

この四人の探偵もの。あらためて読み直してみたいと思わされるシリーズだった。

 

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2024.07.13

言いまつがい

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とある大統領が、他の国の大統領の名前を(戦闘状態にある)国の大統領の名前と、「言い間違い」したのだとか。

単純に加齢による「ボケ」が始まっているのではなかろうか。

何回かあった大統領への道を、自らの健康やカリスマ大統領の副大統領になることで、機会を失っていた。
ようやく4年前に開けた道は、しかしやや遅すぎたようだ。

次期大統領候補として、自陣でも危ぶむ声が今頃挙がっているが、他に候補者もいないらしい。

 

ちなみに、見出しの「言いまつがい」は、断じて「言い間違い」ではありませぬ。
ほぼ日新聞の、人気コンテンツなのでありまする。

こういうユーモアのある「言いまつがい」は笑ってすませられるとして、上記大統領のことは本気で心配だ。
ま、ひとさまのことをとやかく言っている場合ではないのだが……。

 

画像は4年前の7月14日。通りがかりの車窓から見た市内某所。

 

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“枚方の水”

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Twitterで「“枚方の水”」がトレンドに挙がっていたので、見てみた。

ひらパーの新しいCMで、ひらパー兄さんこと岡田准一が「“枚方の水”」を来園者に(?)ザバーっとかけるというもの。

ひらパーのプール開幕 岡田准一が「枚方の水」バシャーッ! 園長像も“バージョンアップ”

ひらパーのプールが「ザ・ブーン」というとは、知らなかった。

そもそも、わざわざひらパーのプールへ行ったことはないなぁ。近場に市営プールがあるもの。ここは、今日開園らしい。

 

そう言えば、当地の水のペットボトルを、何かのイベントの謝礼のおまけとして貰ったことがあったなぁ、何年前になることか。
「おいしい水」をアピールしていた頃だったが。

更にもっともっと以前。誰でも判るくらい水質の悪い時期があった。雨が降らなくて、琵琶湖の水位が下がった年だった。

と、昔話は延々とつづく……。

 

画像は、Yahoo!のサイトからお借りしました。

 

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2024.07.12

村山早紀【かなりや荘浪漫 廃園の鳥たち】

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PHP文芸文庫 む1-4
 村山早紀/著 
出版社名 PHP研究所
出版年月 2019年11月
ISBNコード 978-4-569-76969-1
税込価格 770円

優しく力強い、回復と救済の物語、シリーズ第一弾。

 

思いがけず、よかった。

最初は、雪の降る公園にサンタの格好のままの少女がいるという設定に違和感があった。
そこへ現れた迷子の子を送っていった先の「かなりあ荘」でも、住民たちは喜んで迎えてくれたが、「心配していた」という割には探しに出た様子もなかったし。

しかしこのかなりあ荘というのは、なかなかいいアパートだ。
1階に大きなダイニングルールのようなところがあり、ここは住んでいる人たちが憩う場所でもあるらしい。

その部屋を囲むように2階に個別の部屋が設けられている。

主人公茜音は、なくなった画家の部屋に住むことになる。

そこへ画家の幽霊が現れるのだが、見ることが出来る人は少ない。
この画家の存在が、茜音に自身の才能を気づかせてくれる。

それにしてももう一つ、茜音の母親の態度には 納得出来なかった。

シリーズ第一弾ということは、続編があるのかな?

 

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2024.07.11

ドラマ「柚木さんちの四兄弟」

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このドラマについては、1ヶ月ほど前にも一度書いている。

その後も1回15分で週4回という手軽さも手伝って、見続けている。

大体週ごとにテーマが決まっているようだが、次男三男の通う中学校の出来事が多くなった。
彼らの交友関係が、明るい系の中にやや複雑な面を持っている。

ところが今週(月曜日)になって、次男と三男の体が入れ替わるという事件が起きた。

真面目で成績優秀な次男のテストが26点だったり、ややちゃらんぽらんな感のある三男が同級生の女生徒と喧嘩になったり……。

結局は元に戻ったのが、校長先生役が辰巳琢郎で、随分ビックリした。

 

画像は6年前の7月11日。下関にて。

 

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祭り・まつり・祀り

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昨日10日は、祇園祭の山鉾が建った日だ。

夏は祭りのシーズンである。

だが「祭り」とは、賑やかにそれこそ「おまつりさわぎ」をすることではなく、先人を「祀る」ことから来ている。
とは、昨日のKBSラジオの「本日、米團治日和。」 で、米團治さんが仰っていた。

まつりと言えば、大阪では17日が天神祭だ。しかしこれは旧暦の6月1日から晦日までで、最後に「茅の輪くぐり」をして汚れを祓って終わる。

京の祇園祭は、京都人の言う「こないだの戦争(応仁の乱)以前からの伝統を受け継いでいる。

浮かれるのではなく、今一度こうしたことに考えを巡らせたい。

 

画像はWikipediaからお借りしました。

 

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2024.07.09

佐藤愛子【増補版 九十歳。何がめでたい】

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 佐藤愛子/著 
増補版
小学館文庫 さ38-1
出版社名 小学館
出版年月 2021年8月
ISBNコード 978-4-09-406766-8
税込価格 660円

小学生からお年寄りまで世代を超えてゲラゲラ笑いころげる面白さで、各界の著名人も笑って泣いて大絶賛!

もう7年前なのか、単行本出版の際にちょっとだけ覚えている。

やはり、「知らない」自慢と新しいことこきおろしから始まった本だった。

カバー(帯かな?)も、元の方がいいのに。
草笛光子さんは嫌いではないが、こんな形で宣伝に利用されてちょっとお気の毒。

また著名人の感想をやたら並べてあるのも鬱陶しい。

せめて、映画がいい感じに仕上がっていることを望む。

 

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2024.07.08

八木沢里志【きみと暮らせば 新装版】

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八木沢里志/著 
徳間文庫 や38-6
出版社名 徳間書店
出版年月 2023年5月
ISBNコード 978-4-19-894854-2
(4-19-894854-2)
税込価格 935円
頁数・縦 317P 15cm
シリーズ名 きみと暮らせば

猫の肉球、ポトフ、あいまい弁当。
幸せのにおいがつまった、兄妹物語。

 

再読

気持ちのいい本だったなぁという記憶はあるのだが、中身はサッパリ覚えていなかった。

今度は忘れないように、登場人物を記載しておこう。

陽一とユカリの兄妹は、二人だけで住んでいる。しかし彼らに血のつながりはない。
ユカリの父が再婚し、陽一は新しい母サキ子さんの連れ子だった。
ところが両親が事故で急死し、東京で一人暮らしをしていた陽一は、大学を辞めて戻って来た。

ユカリの同級生長谷川は、楽しい女の子だ。

斜め向かいのおじいさん。ユカリはひょんなことから親しくなり、畑の収穫も手伝う。

忘れてならないのが、陽一の後輩と、ユカリの副担任で陽一の同窓生シカちゃんこと鹿田先生。
ユカリの大好きな青い傘を貸したムサシという小学生とのエピソードも微笑ましい。

そして一番肝心な登場人物(?)、フラッとやってきて相田家の住民となった種田さんことはちわれネコの存在だ(表紙の仔)。

と、いい人(とネコ)ばかりだが、唯一嫌な存在だったのが、ユカリの叔母。子どもがいないせいもあって、ユカリを引き取るとうるさかった。当初だけでなく法事の時もネチネチと陽一に絡み、一方でユカリの生母と連絡をとってかき混ぜたりしている。

と、これだけ書いておいたら、中身を思い出せるかなぁ。

 

関連記事

【きみと暮らせば】(23.06.24)

 

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2024.07.07

体調不良

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どうにも、毎日からだがだるいというか、痛いというか、シンドイ。

すぐ横になりたがり(?)、すると即爆睡している模様。

とひとごとのようにつぶやいているが、本格的な夏本番を前に、困ったことだ。

 

画像は8年前の7月7日。東京駅丸の内にて。

 

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2024.07.06

【プロ棋士カラー名鑑2024】

2024

FUSOSHA MOOK
出版社名 扶桑社
出版年月 2024年4月
ISBNコード 978-4-594-62195-7
(4-594-62195-3)
税込価格 2,200円
頁数・縦 207P 21cm
シリーズ名 プロ棋士カラー名鑑

日本のプロ棋士全259名の「タイトル履歴」「対局成績」「棋風&得意戦法」「エピソード」をカラー紙面で紹介していきます。

 

実は本書発刊の時点で、藤井君は八冠ではなくなっている。タイトルを奪った伊藤匠は、藤井君の若きライバルとして書かれている。

やはり冒頭の「藤井聡太竜王・名人  八冠達成まで23年度の軌跡を辿る」が面白かった。文は、大川慎太郎氏。

そのあとは「名鑑タイトル・順位戦A級編」で、棋士のプロフィールがズラッと並んでいる。
一番は勿論藤井君で、次が谷川さん。そして羽生さん、佐藤九段、森内九段、渡辺九段と続いていく。
森内さんは、フリークラスなんだ。

つづいて女流棋士のプロフィール。
見ていて気づいたのだが、女流棋士ってキラキラに近い名前が多いような。

最後に棋戦一覧とつづき、これを読むとちょっとはタイトル戦などに詳しくなれるかなぁ。

 

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2024.07.05

新札発行

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20年ぶりとかの新札発行が3日にあったが、当然というか、まだ実物にはお目にかかっていない。

それよりも、「キャッシュレスが進むか?」という報道に、「?」となった。
新札は珍しいから、むしろ現金派が増えるのではと思っていたからだ。

しかし、新札に対応した自動販売機やレジスターが間に合わず、また導入にお金の掛かることもあって、お店の側がキャッシュレス対応に踏み切ることが増えるのではということのようだ。

そうなんだ!

 

画像は12年前の7月5日。堺市にある某施設の屋上にて。

 

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2024.07.04

正岡子規【仰臥漫録】

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正岡子規/〔著〕
角川ソフィア文庫 SP D-106-1
角川学芸出版
734円
ISBN 978-4-04-409408-9
2009年9月 文庫/日本文学/角川文庫ソフィア

「子規は死ぬ時に糸瓜の句を詠んで死んだ男である」。畏友の死について漱石はそう書いた。病の床から見える糸瓜棚。子規はその風情に己を重ね、昵懇の想いを寄せる。子規が死の直前まで折々に書きとめた日録。喜怒哀楽を筆に込め、命旦夕に迫る心境が誇張も虚飾もなく綴られる。

 

ふと思いついて手に取った(?)本。

日々の食事と投薬についてなど、淡々と書かれている。
臥せっているところから見えるヘチマの棚。そのヘチマの様子も、句に何度も詠まれている。

【病牀六尺】 が発表することを前提に書かれているのに対し、本書は完全な日記である。

 

この「子規庵」へ行ったのは何年前のことだったろう?ちょうどヘチマがぶら下がっていた。
この座敷で伏せていたのかと思いながら、しばらくたたずんでいた。

それにしても、病床にありながらかなりの大食漢だ。時折「食べ過ぎた」などという語も見えるが……。
そして、結構グルメだ。
一方介護していた母と妹は、質素な食事をしていたようだが。

この妹律は独身を通して献身的に兄を介護したと記憶しているのだが、子規の彼女への感想はかなりひどいものだ。

 

色々な友だちが訪ねてくれ、折々の話をしていく。

 

また、

 五月雨をあつめて早し最上川 芭蕉 と
 五月雨や大河を前に家二軒  蕪村

の二句を比較しているのが、面白かった。

 

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2024.07.03

6月の読書メーター

6月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:3949
ナイス数:1856

新版 名探偵なんか怖くない (講談社文庫)新版 名探偵なんか怖くない (講談社文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/06/post-7e035b.html
実に面白かったです。
いやー、荒唐無稽というか、あり得ないというか、世界的に有名な4人の探偵たちが一堂に!
でも著者は色々調べて臨んでいらっしゃったようで、刻々の探偵たちの反応も楽しいのです。
彼らの作品も都度紹介され、ほぼ読んでいるものにとってはわかりやすい展開でした。
読了日:06月30日 著者:西村 京太郎


灰色の動機~ベストミステリー短編集~ (光文社文庫)灰色の動機~ベストミステリー短編集~ (光文社文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/06/post-56947b.html
いつもの鮎川作品とは毛色の違った作品ばかりでしたが、やはりトリックものの方が楽しいです。
読了日:06月28日 著者:鮎川 哲也


恋せぬふたり恋せぬふたり感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/06/post-b86e63.html
NHKのドラマであったようで、高橋一生が演じたという高橋羽を観てみたいです。
読了日:06月26日 著者:吉田 恵里香


名探偵が多すぎる (講談社文庫)名探偵が多すぎる (講談社文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/06/post-50ceff.html
題名通り、4人がかりでルパン一人に振り回されるのはどうもという気もしますが、お互い紳士協定でもあるかのように、双方を尊重し合っているようでもあります。
読了日:06月24日 著者:西村京太郎


思い出す事など 他七篇 (岩波文庫 緑 11-6)思い出す事など 他七篇 (岩波文庫 緑 11-6)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/06/post-b55e31.html
子規の絵をけなしつつ、漱石の子規への愛が伝わってくる【子規の画】が好きです。
読了日:06月22日 著者:夏目 漱石


英国庭園の謎 (講談社文庫 あ 58-6)英国庭園の謎 (講談社文庫 あ 58-6)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/06/post-a1c91e.html
肝心の表題作を、まったく覚えていませんでした。
谷町筋が出てきたのは、ハッキリ覚えています。
読了日:06月21日 著者:有栖川 有栖


みつばの泉ちゃん (一般書)みつばの泉ちゃん (一般書)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/06/post-468631.html
郵便屋さんとのいきさつがそのまま出てきて、おかしかったです。その後泉ちゃんの成長(?)が見られます。
読了日:06月20日 著者:小野寺 史宜


歌舞伎座の怪紳士 (徳間文庫)歌舞伎座の怪紳士 (徳間文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/06/post-e7beff.html
この紳士と祖母との関係など、判ってみれば「なーんだ」ということなのですが、久澄が少しずつ外へ出かけるきっかけになっていったのはよかったです。
読了日:06月18日 著者:近藤史恵


まいまいつぶろ (河出文庫 た 35-1)まいまいつぶろ (河出文庫 た 35-1)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/06/post-894484.html
結婚後2ヶ月くらい経った頃に出版されたもの。表紙もその頃の幸せそうなお写真です。
写真も豊富で、当時の俳優さんたちと再会出来ました。カラーだったら、もっと楽しめたのになぁ。
読了日:06月16日 著者:高峰 秀子


三兄弟の僕らは (PHP文芸文庫)三兄弟の僕らは (PHP文芸文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/06/post-99a598.html
ハートフルストーリーとは言いながら、話の展開はかなりビターなところもありました。母の気持ちはどうだったのでしょう。
読了日:06月14日 著者:小路 幸也


雨女 (光文社文庫)雨女 (光文社文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/06/post-c01925.html
冒頭の表題作【雨女】は、刑事がアパートの大家も兼ねているという面白い設定で、部屋を見に来た男女との接点が面白かったです。
読了日:06月12日 著者:泡坂 妻夫


山に抱かれた家 (小学館文庫 は 3-5)山に抱かれた家 (小学館文庫 は 3-5)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/06/post-b64cf0.html
以前読んだ【海が見える家】や【海が見える家 それから】のつづき。山は、海とは違った色々な困難がある。凪子の前向きの姿勢が嬉しい。
読了日:06月10日 著者:はらだ みずき


必要のない人 (角川文庫)必要のない人 (角川文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/06/post-d97646.html
短編集でした。表題作【必要のない人】は、「必要とされている」をいつまでも引きずって、自分で自分を惨めさに追い込んでいっている人のようです。
読了日:06月06日 著者:内館 牧子


歩け、歩け (光文社文庫)歩け、歩け (光文社文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/06/post-682ecb.html
いずれもかなり短い短編ですが、その中にジワッと恐怖を織り込んであります。著者ならではの仕掛けです。
読了日:06月04日 著者:佐野 洋


十津川警部の休日 (双葉文庫)十津川警部の休日 (双葉文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/06/post-7fde09.html
「懐かしのダイヤトリック」は楽しかったです。結構最近の列車を使ったものもありました。
読了日:06月02日 著者:西村京太郎

読書メーター

 

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2024.07.02

西村京太郎【名探偵も楽じゃない】

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西村京太郎/〔著〕 講談社文庫
出版社名 講談社
出版年月 1982年9月
ISBNコード 978-4-06-136243-7
(4-06-136243-7)
税込価格 607円
頁数・縦 322P 15cm

ミステリーマニアの組織の例会が、会長の経営するホテルで開かれた。特別ゲストはクイーン、メグレ、ポアロ、明智小五郎の四大探偵。その席に自ら名探偵と称する青年が闖入、殺人の匂いがあると予言。果たして奇怪な殺人劇が連続して!世界的名探偵達はどうする?傑作パロディ「名探偵シリーズ」第3作。

 

今回もかなり面白かった。

せっかく4人の名探偵の列席をいただいたこのMMMというミステリーマニアの例会で、あろうことか会長が亡くなった。
すわ、連続殺人事件の始まりか!

というところから始まり、実際に次々と人が死ぬ。

おまけに「若き名探偵」と自ら名乗る左文字という輩まであらわれ、警視庁の吉牟田と対立することに。

今回も、ホテルの12階という、いわば密室空間が舞台。

だが次々と犠牲者が出るのに、何故か4人の名探偵たちは傍観の姿勢をとっている。

最後の最後で、名探偵たちの推理というか真相解明が入るのだが、何故かちょっぴり残念なのは探偵たちの気持ちがこちらに移ったのかな?

ヘーゼルアイというのは、カラーコンタクトのことかと思っていたが、左文字は実際に目の色が変わるのだった。
ポワロもちょくちょく緑色の目になったが、実際にこういう人はいるのだろうか?

そして結局は4人の探偵たちの名推理で事件が解決するのだが、この4人が何故か寂しそうだったのは気のせいか?

 

 

 

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2024.07.01

ジャムとママレード

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時々、無性にママレードが食べたくなる。

しかし、パンは週に一度か二度しか食べないし、美味しいバターやいつものパン屋さんのピーナツも捨てがたい。
それに、ジャムは一瓶にかなり入っているし、なかなか食べ終わらない。

以前堺へ通っていた頃にボランティアさんに紹介された、果物屋さんのジャムを思い出した。「千総 」というお店で、そこの「食べきりサイズのジャムとはちみつ」というのがあった。

何回か注文したが、やはりややお高い目なので、いつの間にか忘れていた。

今回、思い出したのをしおに注文してみた。
入っているのは、

・その甘みと酸味のバランスがよく、濃厚な味わいのブランドいちごを使った『福岡のあまおういちご』、
・種のプチプチ感がクセになる『愛媛の甘熟キウイ』、
・マーマレード特有の苦みが少なく甘さすっきり『和泉のみかんマーマレード』。

・コクのある甘さがおいしい『弘前のふじりんご』、
・さっぱりとした甘さとほのかな酸味『和歌山のブルーベリー』、
・いちじくならではの風味が豊か、人気上位の『大阪の河内いちじく』。

・瑞々しく上品な甘さ『山形のラ・フランス』、
・芳醇な香りと濃厚な甘さの『紀州あら川の白桃』、
・ふわっと広がる爽やかな香り『瀬戸田のレモンマーマレード』。

の9種類。

さて、どれから試そうかなぁ!

 

画像は、サイトからお借りしました。

 

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