黒井千次【老いのゆくえ】
黒井千次/著
中公新書 2548
出版社名 中央公論新社
出版年月 2019年6月
ISBNコード 978-4-12-102548-7
(4-12-102548-2)
税込価格 902円
85歳という新たな区切りを超えた作家が描く「老いの日常」。
前回の【老いのかたち】から少し経ってからの話。著者は、80代に突入。70代の頃より、一層老いを感じるようになっておられる。
ちょっと気になったのが、同じ話が何度も出てくること。これは仕方ないのかもしれないが、連載の時に読むのと違って本になると一度に読むからくどく感じる。
色々楽しいエピソードを拝読したのだが、その中に「浴槽から日常への帰還」というのがあった。
ビジネスホテルで湯を張って入浴し、その後湯を抜いて立ち上がろうとしたところ、まさかの立ち上がれない状態に。
焦って色々試しても、なかなか立ち上がれなかったという体験なのだが、バスタブに手すりはなかったのだろうか?
それより、自宅ではこうしたことが起きたことはなかったのだろうか?
思うに、自宅ではしまい風呂ということはなく、いつも湯が入っている状態なので、立ち上がれないということにはならないのでは?
そう、湯が入っていると、何も無いときと違って、立ち上がることが可能だ。
と、焦ったことのある経験者は語る。
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【老いのかたち】(24.07.13)
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