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2024.07.24

佐々木譲【制服捜査】

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佐々木譲/著
新潮文庫 さ-24-11
出版社名 新潮社
出版年月 2009年2月
ISBNコード 978-4-10-122321-6
税込価格 781円

警察小説に新たな地平を拓いた連作集。

 

長く捜査端を歩いてきた川久保は、始めて駐在所勤務になった。これは道警の不祥事を一掃するための大規模な配置転換のあおりを食ったものだ。
川久保は、受験を控えた娘もいるため、単身赴任を条件に田舎の駐在所にやってきた。

田舎のこと故、余計なことに踏み込まず、穏便に過ごせればよかったのだが.……。

時折地元警察の刑事に示す、断固とした姿勢が好もしい。

冒頭作【逸脱】は、そんな川久保が出会った高校生殺人事件。交通事故で片づけたい交通係係長との軋轢は、今後も続くのか?
川久保が下した判断は、かなり怖いものだった。

【遺恨】の冒頭、既視感を覚えたが、中国人研修生のところで確信した。既読作品だ。ただし他の作品は初めてなので、多分アンソロジーで読んだものだろう。

ここで聞いたちょっとしたエピソードが、後の話に繋がっていく。

【割れガラス】

ガラスは一枚が割れると、次々を割れガラスを呼び込む。

【仮装祭】

15年前の仮装まつりで、別荘族の娘が行方知れずになった。別荘族と村人とは必ずしもうまくいってなくて、事件はそのまま放置された。

それからこの仮装まつりは行われていなかったが、この年は当時と同じような大規模なまつりになった。

さてこの村は、この15年間、不祥事の少ない優良な村という認識をされている。

はたしてそうか?

捜査権がない川久保だが、最後にやむにやまれず踏み込んでいく。このあたり、なかなかカッコいい。

他に

【感知器】

 

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