椰月美智子【みかんファミリー】
椰月美智子/著
出版社名 講談社
出版年月 2024年8月
ISBNコード 978-4-06-536492-5
(4-06-536492-2)
税込価格 1,760円
その生きにくさ、ひとりで抱えなくていいのかもしれません-ー。
美琴は中学2年生。母・祖母と3人で暮らしている。
ある日母がスーパーで財布を落としたことが縁で、母は級友と再会する。
そしてあろうことか、その朱美一家と古民家で一緒に暮らすことになったのだ。
朱美は若くして子どもを産み、今はその娘(つまり孫)との3人暮らし。しかもその孫というのが、美琴と同じ中学に通う野の花だった。
突如6人家族になって、最初は戸惑う美琴だったが……。
なぜ二つの家族が同居することになったのか、真相を知らぬまま、最初は敬遠していた野々花とも次第に打ち解けてくる。
祖母は広い庭で畑を始め、野々花はいい助手になる。
やがて同居への親たちの深謀遠慮を聞かされて、美琴も野々花も「未完ファミリー」がしだいに完成していく過程を楽しみ出す。
かなり変わり者の、野々花が好きだった。
結局は年の順に一人欠けてしまうのだが、野菜作りは受け継がれている。
好きな人が出来れば家族を放って出奔する野々花の母も変わり者だが、野々花はそれをも受け入れているようだ。
別々の家族が同じ家で住むことには色々困難もあるだろうが、彼女らはうまく相談してそれぞれの役割を決めていた。
本当に信頼しあえるなら、こんな家族の形もいいなぁ。
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