中山七里【能面検事の死闘】
中山七里/著
出版社名 光文社
出版年月 2023年5月
ISBNコード 978-4-334-91532-2
(4-334-91532-9)
税込価格 1,760円
南海電鉄岸和田駅にて、無差別殺人事件が発生。
大人気検察ミステリー待望の第3弾!
このシリーズは大阪が舞台で知っている土地の話題も多く、それ自体は楽しみである。
しかし今回は無差別殺人事件がテーマで、何とも辛い話になった。
その事件の被疑者はロスジェネ世代を代表して犯行に及んだと公言しており、彼を擁護するSNSでの投稿も多い。
ロスト・ルサンチマンを名乗る人物もその一人で、地検に爆発物を郵送して6名もの重軽傷者が出た。
のみならず関係者の宿舎まで狙われ、不破検事が爆発に巻き込まれてしまう。
意識不明の重体が続いた後、目覚めるとすぐ職場に復帰(当然医師には止められている)。少しでも資料を集めないとと焦るように関係者からのデータを集める不破。
報告で挙がってきただけでは充分でないという不破は、ある可能性を考えていた。
事務官の美春はかなり成長したが、それでもまだまだ学習しないなといらだつ。
被疑者をロスト・ルサンチマンに奪われるという失態を演じた府警だったが、その被疑者が殺されて発見。
現場が「勝尾寺」近くであるというのも、何かの因縁か?
最終場面、不破の普段は決して見せない表情を美春が見る場面があるが、シリーズも終わりなのだろうか?
もっと続いてほしい。
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