原田ひ香【財布は踊る】
新潮文庫 は-79-2
原田ひ香/著
出版社名 新潮社
出版年月 2025年1月
ISBNコード 978-4-10-103682-3
(4-10-103682-9)
税込価格 781円
月2万。その貯金が、あなたの人生を変える。
今より「ちょっとだけ」でもお金が欲しい人にエールを送る超実用小説。
これも、宮部みゆきの【長い財布】(?)と似ている。
色々な財布ではなく、一つの財布が持ち主を変えつつその「主人」の生き方に関わっていくというもの。
冒頭作【財布は疑う】の主人公みづほの夫には呆れる。
みづほは夫から月5万円だけ貰って、生活費をまかなっている。おまけに自分の小遣いもそこからの出費になる。
工夫して節約した料理を提供し、自分ではルイ・ヴィトンの財布がほしくて必至で貯めている。
外食費などは夫持ちだが、彼はカードで決済し、しかもそれがリボ払いであることにも気づいていない。
そして夫の借金(リボ払い)を母の援助も得て返したみづきは、泣く泣く財布をメルカリで売ってしまう。
このみづきは続く物語でも度々登場する。
続く【騙る財布】では、みづきの財布をメルカリで購入した文夫が、それを餌に同期生にうまい話(詐欺なのだが)を持ちかける。
その相手野田は、文夫の隙を突いて財布を盗んでしまう(【盗む財布】)。
と何だかあまり縁起のよくないルイ・ヴィトン。
財布はその後も、ファイナンシャルプランナーのところや奨学金で悩む女性二人のところへ行く。
読んでいて、あまり楽しい話ではなかった。
「超実用小説」というのとは、違うのではないかな?
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