清風堂書店
「ヘイト本」置かない書店の最終章 清風堂書店で2代が記した足跡
清風堂書店が閉店するんだ。
学生時代から現職の頃まで、よく通った。
他の書店ではない本でも、ここにはあった。
店舗型の書店が苦戦している。
ここは入っているビル解体のためのやむなき閉店だが、今の家賃が2倍からする店舗での営業は難しいとのこと
ただ、出版業は続けられるようで、それは心強い。
こうした名物書店が消えるのは、本当にさびしい。
「ヘイト本」置かない書店の最終章 清風堂書店で2代が記した足跡
清風堂書店が閉店するんだ。
学生時代から現職の頃まで、よく通った。
他の書店ではない本でも、ここにはあった。
店舗型の書店が苦戦している。
ここは入っているビル解体のためのやむなき閉店だが、今の家賃が2倍からする店舗での営業は難しいとのこと
ただ、出版業は続けられるようで、それは心強い。
こうした名物書店が消えるのは、本当にさびしい。
本当に「あの日」に戻ることができたなら。そんな切実な思いが叶えられる――それが鎌倉一条神社。
参拝客も少なく、イケメンの宮司と美人巫女の兄妹が切り盛りするさびれかけた貧乏神社だけれど、奥の竹林から「時帰り」への道が開かれるらしい。
【さかのぼり喫茶おおどけい】も同じようなタイムスリップものだが、こちらは神さまが選んだ人しか過去へ戻れない。
該当者は過去に後悔のある人で、その「時」まで帰ることによって、その後の人生が少し変わるというもの。
第一話 【この胸キュンは誰のもの】は、高校時代に告白してから周りに白い目で見られ、以後の生活がうまく行かなくなった女性の話。
当時の思い違いが解っただけでもよかっただろう。
第二話 【想い出の苦いヴェール】は、今やメタボになった中年男性の、まだまだ平社員でやる気満々だったころへの「時帰り」。自分で美化していた過去とは少し違う、ほろ苦い思い出だった。
第三話 高くついた買い言葉
第四話 永遠の縁日
と同じような展開の話が続いていくが、
第五話の【だいすき】は少々意識しすぎの感はあるが、逆縁は、やはり辛い。
知人が勧めてくれた「あの本、読みました?」を、初めて観た。
鈴木保奈美がホスト役で、あとアシスタント(?)と取り上げた本の著者がゲストとして参加。
今回観たのは「言語がテーマ」の本だった。
24年新書大賞【言語の本質】が取り上げられていて、それへの考察と読みどころ(?)などが語られていく。
これは紙本で読んでみたいと思った。
「言語」の本が流行っている理由を三宅嘉穂氏は、「言葉への期待や不安があるのでは」と仰っていた。
もう一つの【日本語界隈】(ふかわりょう・川添愛著)は、言葉の意味の変化を取り上げている。
例えば「忖度」の意味が変わってきたこととか、「~感」という言葉が多用されるようになったことなど。「ギャラ感・テンション感」などとも言うらしい。
この番組の特徴なのか、プロジューサーも参加なさっていて、なかなか鋭い考察がうかがえた。
この後も観てみたい。
画像は6年前の2月25日。和歌山からの帰途、「くろしお」車窓から。
小さな豆皿に載せられたごはんに、おなかも心も満たされる――。
限界小食OL×大食い系お料理大学院生の、美味しいごはんと癒しの物語。
これを読むと、大事な人に「おいしいものを食べてほしい」と思えるようになる。
小鳥遊静は、ベテランの会社員だが、非常な少食だ。そのせいで、他人との会食を苦痛に感じている。
隣室にすむ大学院生一ノ瀬は、猫が苦手。
ある日部屋に入ってきた猫を逃がしてくれた小鳥遊に、一ノ瀬はお礼として食事に招く。
それは小さな器に入った、さまざまなおかずだった。
食生活が偏っている小鳥遊は、一ノ瀬に週1回のご飯作りをお願いし、奇妙な食事会がはじまる。
少しずつ他人との食事が大丈夫になっていく小鳥遊と、彼女への思いが募っていく一ノ瀬。
嫌みではなく、ゆっくりした進展が爽やかだった。
Twitterで、「叙述トリック」がトレンド入りしていた。
その中のどなたかの書いた「どんな叙述トリックであっても騙されない人でも、作中に一言も記述がないのに登場人物を美形だと思い込むことが多い」という森博嗣の言葉に納得出来る。
ま、映像化されるときは美男美女が演じることが多いし、こういう思い込みもあり得る。
不細工な登場人物のときは、むしろそれが書かれていることが多いし。
紹介されていた似鳥鶏の【叙述トリック短編集】が面白そうなので読んでみよう。
と書いたが、すでに読んでいた。
あまり面白く思わなかったようだ。
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【叙述トリック短編集】(21.07.25)
“死の予告状”を受け取ったR建設のOL・広田ユカが突然消息を絶った。一方、東京練馬で起った殺人事件の被害者・近藤真一は「ゆすりの代筆業」という奇妙な副業を持っていた。“死の予告状”が近藤の筆跡と一致したことから、事件は思わぬ方向に…。
ことの始まりは、OLの木島多恵が同僚のユカから相談を受けたこと。
ユカは自分が死ぬという手紙を受け取っていた。
その手紙を多恵が十津川の妻直子に見せて相談する。
ユカは母親が亡くなって、故郷の白浜に帰っていく。
ところがそのユカが実家に着いていないと判って、心配した多恵に同道して、直子まで白浜へ着いていく。
一方東京でも殺人事件が起き、有名弁護士や評論家などを相手にした十津川警部たちの捜査も始まるのだが……。
いつもそうだが、素人の直子がからむとややこしくなる。
しかも心配した十津川の忠告も聞かず、ますますのめり込んでいって……。
久しぶりに白浜の様子を思い出せたのはよかった。
白良浜や三段壁・円月島などなつかしかった。
「どんなものも絶対に捨ててはならない」が口癖の箕作と、片付け魔の環のでこぼこコンビが、博物館で起こるさまざまな事件の解決に動き出す!
これまで読んできた著者の本とは、何となくイメージが違う。
この簑作という学者の年齢も解りづらいし(これはたぶんに名前のせいもある)、単なる変人としか感じられない。
収録作は、以下の通り。
呪いのルビーと鉱物少年
ベラドンナの沈黙
送りオオカミと剥製師
マラケシュから来た化石売り
死神に愛された甲虫
異人類たちの子守唄
冒頭作【呪いのルビーと鉱物少年】では、ルビーという宝石の名前からイメージするのとは違う色のことが解って興味深かった。
しかし少年の行為は看過すべきことではないのでは?
この内二作目の【ベラドンナの沈黙】は、元カノに結婚式のブーケを頼むという、何とも厚顔無恥な願いに、密かに復讐心を込めて花束を作る女性科学者の話。
花嫁には解らなかっただろうが、元カレには「花の名前を学名で知らせる」ことによって密かに伝えることが出来たのではないだろうか。
こわい!
他の作品も同じように展開していき、色々蘊蓄はあるがかなりマニアックであまり興味を持てなかった。
登場人物が少ないから、犯人はすぐ判ってしまう。
毎年行われる漫才のグランプリ「M1?」
まったく興味はないのだが、ウッカリ話題にすると結果を見ていない息子に叱られるので(自分の話の中から優勝者がうかがわれるそうなのだ)、意識して口に出さないようにしている。
今年は珍しく、決勝戦を見た。
今回は、二年連続、しかもM1史上初めてという、同じコンビが優勝だった。
それが、「令和ロマン」。
だんだん露出度も出てきてこれから、というときに、一人が不祥事を犯した。
こんなとき、もう一人(それも受けのほう)は気の毒だなぁ。
かなり年期も経ってピン活動もしているのなら影響は少ないだろうが、彼はどちらかというと地味な方だし。
売れ始めというのは、どんな場合でも気をつけすぎるということはないと思う。
「初心忘れず」で精進すべきを、道を誤ったのか?
画像は12年前の2月19日。京都北部の施設にて。
すべて書籍初収録の警察短編小説アンソロジー。《解説・若林 踏》
冒頭作【ありふれた災厄】は、警官の話というよりは元国家公安委員長が警官に職質されて憤り、さらに心証を悪くしていくというもの。今は落選していて無職なのだが、元のネームにしがみついている醜さを描いている。
次の【破談屋】は面白かった。同僚の結婚前の身辺調査をもっぱらの仕事にしている婦人警官の話。
著者は【探偵は女手ひとつ】の深町秋生で、相変わらず山形弁が楽しかった。
【鬼火】は、さすが鳴神響一。冒頭の話がどこへ繋がるのかが最後まで解らなかった。
一方で、優秀な女性警官の観点がみものでもあった。
しかし果たして、正義を暴いたのが正解だったのかどうか?勿論殺人は究極の犯罪ではあるが……。
など、ちょっと変わった視点からのものが多く、いずれも楽しめた。
掟破りで驚愕かつ究極の、作家自身による経営学。
具体的な数字で、作家の収入と支出を示していく。
ふーん、知らなかった。ということばかり。
度々書かれている、作家は自分だけで完結できるということ。
何よりも、書き続けることが大事だということ。
一作あたればそれでよし、という世界ではない。その後の数字が大切なのだ。
本書が書かれたのは10年程前だから、著者はもう70歳近くなっていらっしゃる。
そして作家を辞めたと宣言された後でも、こうした新書は書き続けていらっしゃる。
執筆時間も出版数も減ってしまったが、独特の論調は健在だ。
【選考員満場一致!第11回ポプラ社小説新人賞を受賞した傑作小説】
以前読んだ【さいわい住むと人のいう】著者のデビュー作とのことで読んでみた。
晴太・ヒロ・蒼の三人兄弟は、惣菜屋を営みながら三人だけで暮らしている。物語はヒロの視点で語られる。
時々どこからか援助の手(現金や振込)があるものの、その事情については最初は判らない。
ヒロはコミュニケーションが苦手で、中学までは学校ではずっとひとりぼっちだった。
次第に、晴太や蒼の出自があきらかになっていく。
金を届けていた男は二人の「父」で、晴太は施設から引き取られ、蒼は認知された。
だが正妻に子が生まれたため、二人は「用無し」となったのだった。
書名の「さんかく」は三人が描く「三角」で、店の名前でもある。
ヒロは蒼が中学卒業後家を出て寮のある専門学校へ行くことを危惧している。元実家へ行ってしまうのではと……。
そのヒロ自身にも生母に捨てられたという過去があり、その分三人で暮らすことへのこだわりが強い。
最終的には蒼はちゃんと考えていることも判り、ヒロは進路のアドバイスをする。
蒼が卒業して帰ってくるまで、二人で店をしっかり維持することだろう。
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【さいわい住むと人のいう】(25,01,29)
昨日は、バレンタインデーだった。
年に一度の恒例行事として、我が家の男性三人にチョコレートを贈ることにしている。
パルコープで、手頃ないつも同じものを選んでいた。ここ5年ほどは、店頭まで行く余裕が無いから。
ところが、今年はその企画がなかった。
勿論他のものでもいいのだが、カタログだけでは何となくイメージが掴めなかったのと、いつものものがおいしかったから。
(一つは長男に、あちら側の二人への一つは自分でいただき、残る一つは半分こする習慣)
仕方なくAmazonから購入したら、値段が倍になっていた。
注文してからしばらくして、こんな記事(↓)があった。
なるほどなぁと、妙に納得してしまった。
さらに、昨日の長男が開けたのを見たら、一列短くなっていた。
値上げの上に、容量も減っているとは!
タイムスリップする昭和レトロな喫茶店を舞台に贈る、心あたたまる物語
シリーズ第2弾
タイトルの「さかのぼり」には、タイムスリップの意味がある。
プロローグ的な扱いで【発足会】があって、このあとの登場人物が紹介されていく。
『東中野の歴史を保存する会』という名の集まりで、会長は青池しず江。実際には娘が参加予定らしい。
むりやり参加させられた模様の大学生の藤代加奈。
50代の小暮壮次郎、会を仕切りたがる。
アジアン雑貨店を経営している臼井麻美。
会社員の牛窪直樹。
この5人が抱えた悩みを、ここ「喫茶おおどけい」で解決させていく短編集だ。
毎回のメニューがおいしそうだ。こんな、カフェではない喫茶店、殆ど見なくなってしまった。
【53億円のナポリタン】の加奈は、随分自分勝手な女子大生だ。それでもここのナポリタンに救われる。
見栄をはりたい年頃なのだろうか。
各短編の最後には保存会の会合風景があって、少しずつだが進行していく様子がうかがえる。
表紙絵は、多分【東京タワー・パフェ】だろう。
生クリームとアイスクリームをクッションにして、イチゴがこれでもかとうずたかく積まれている。棒状のチョコ、たぶんポッキーのチョココーティング部分だろう、それが塔の柱のように周囲に数本配置され、高さを強調していた。
表紙絵のイチゴは一つだけだが……。ミルクを注いでいるのは、若き日のハツコさんだろうか??
シリーズ1の【レトロ喫茶おおどけい】から、どれくらい経っているのかな?
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【レトロ喫茶おおどけい】(25.02.06)
祖父を探していると女性は言った。祖母は安西早智子といい、未婚のまま出産、何も語らずに亡くなった。過去と現在が交錯する人生探しのミステリー。
殺人事件など起きない、著者の書くものと別方面の本書は【砂の街路樹】を思い起こさせた。
事件は起きないが、物語は極めてミステリアスで、グングン引き込まれる。
本城裕也は、勤務先が関係していることから「ベルリン映画祭」の世話係として同行する。
自身映画の脚本を作りたかったのが、実力を知ってあきらめた経緯がある。
1976年のベルリン映画祭には、日本から当時かなりセンセーショナルな扱いを受けた大島渚監督の『愛のコリーだ』の他に、『本陣殺人事件』が参加していたのだった。
こういう映画も映画祭参加が可能だったのかと、ちょっと驚き。
さて主人公の裕也は、大宮真紀という女性から「祖父ではないか」と尋ねられ、はからずもベルリン映画祭に関係した人たちを訪ね歩くことになる。
当時の関係者に会っていくうちに、「遙かな夏」が思い起こされてくる。
まだドイツが東西に分かれていた頃だ。
話の中で、懐かしい映画のタイトルが幾つも出てきた。
『ひまわり』『ブーベの恋人』
表紙絵の男性は、裕也か。背景の写真は、ベルリンでのもののようだ。
ここに映っている男性の中に、真紀が探していた祖父がいる?
終盤、真相がわかってからが感動ものだ。
芸術の世界にいても、否応なく政治に巻き込まれて翻弄された人生。
だが真紀の祖父について、あるいは「ひまわり」のアントニオについて男たちが語る感想(男の身勝手)には、やはり違和感がある。
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【砂の街路樹】(18.11.18)
帰営した誉を待つ花。会わない間も二人の想いは募っていく…。
ふと見ると2巻目もUnlimittedだったので、読んでみた。
今回は「軍人婿さん」こと誉の過去と現在の仕事に焦点をあてている。
職場では、虎視眈々と新参将校を虐めようと狙っている古参地元兵をも、見事にへこませてしまう。
また戦死したとの誤報により、家督は弟に譲られ、元許嫁は弟と結婚していた。
実母は亡くなっており、義理の母は堅苦しい誉をあまり快く思っていない。
行き場所の亡くなった誉にとって、駅を降りて川を眺めながら花の家へと辿る道は、まさに「家へ帰る」道だった。
後半は、帰ってきた誉との「本当の新婚生活」が始まった。
しかしそれは短いものであり、誉はまた任地に赴く。
職業軍人の誉が、どうぞ戦死などという悲しい運命に遭いませんように。
何だか朝ドラの「おはなはん」を思い出してしまった。
この二人は、有栖川有栖の本に出てくるシリーズものの探偵である。
最初に著者の本を読んだのが【月光ゲーム】だったので、江神さんに非常に思い入れがある。
江神さん登場の本は「学生アリスもの」で、後に読むようになった「作家アリスもの」と分類されている。
本書はその両方を楽しめるのだが、「読書メーター」のレビューを読んでいると、「火村もいいけど江神さんが好き」というのが多くて、嬉しくなる。
惜しむらくは、「学生アリスもの」がもう殆ど書かれなくなったことだ。
火村登場が多くなって、今さら学生に戻れないのだろうか。著者も年を重ねてこられたことだし……。
もっと以前に、いっぱい書いておいて頂きたかった。
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【月光ゲーム】(04.05.29)
「この物語は、中年版『君たちはどう生きるか』です。」ーー金原ひとみ
とにかく読みにくい本だった。内容ではなく、体裁が。
金原ひとみという作家は芥川賞を獲った人ということくらいしか知らなかったが、他の本もこんな書き方をするのだろうか?
しかし、内容はよかった。最初は何だか乗れないなぁと思っていたが、次第にこの主人公浜野の生き方に共感出来ることが多くなってきた。
一見奔放に見える同僚(名前が仮名書きだと「ひらきなおり」になるのが可笑しい)も、しっかり考えている部分がある。
主人公が売れないバンドのまさかさんと出会ってからが、秀逸だ。
まさかさんの気負わない態度に浜野も心惹かれていき、二人は大人の付き合い方をするようになる。
お互いかなり不幸な子ども時代を過ごしていたという共通点もあってか、相手を思い遣る気持ちが伝わってくる。
浜野のルーチン生活に変化が訪れるのも、もうすぐだろう。
著者の言葉通り、「この物語は、中年版『君たちはどう生きるか』」だと思う。
ある日、農家の娘・花の自宅を訪ねてきた軍服姿の青年・誉。彼は今日が祝言の日だと聞いてやって来たという…。
旧暦と新暦を間違えられて、花嫁になる花は何も知らなかった。
だが「知らない」ではすまず、とにかく村中あげての婚礼騒ぎに。
婿さんの誉は戦死したことになっており、実家は弟が継いでいる。だから入り婿でもいいわけだ。
彼は非常に大柄で、しかもイケメン。村中の注目の的になる。
花は動物と話すことも出来る、純朴なむすめ。
お互い「慣れていきましょう」と約束し、花は誉に村を案内する。
どの動物とも気軽に話す花を、微笑ましく思って見守る誉。
二人の会話も少しぎごちないながらも、だんだん打ち解けてくる。
続きを読みたいが、結構いい値段なので、今のところしばらく待とう。
出てこない記憶、思い出しやすく 現代版「わすれとんかち」への挑戦
これはありがたい、すぐにでも取り入れたいほどだ。
そう言えば池谷裕二さんの本にも、記憶は消えるのではなく取り出せないだけだという件があった。
この「わすれとんかち」というのは、ドラえもんに出てくるらしい。
でも今回の実験は、「脳内の「ヒスタミン神経細胞」を活性化することを通して、記憶を思い出しやすくすることを目指している。」のだとか。
しかしマウス実験ではうまくいっても、実際に人間への適用には、安全面で問題がありそうだ。
画像は11年前の2月7日。今日も雪の予報だったが……。
懐かしくてほっとできる、五つのあたたかな物語。
5篇とも、同じような展開で進む。
悩みを抱えた人が、偶然この古びた喫茶店「おおどけい」へやってくる。
店主が上手に悩みを聞くと、大時計がボーンと鳴って昭和の時代へとタイムスリップする。
そこでは自分と関係ある年長の人に憑依していて、その時代らしい会話があり、現在より若い店主がそれぞれ食べ物なり飲み物を供してくれる。
やがてまた現実に戻り、過去と同じ食事を提供されるという次第。
母からの期待に応えられない理央という少年を描いた、三話目の【包むか包まれるかオムチキンライス】が好きだったかな。
「卵が先か、鶏が先か」ではないが、オムライスはチキンライスを卵で包むのが普通だと思うが、発想を変えれば卵料理にチキンが添えられていてもいいのでは、といった話。
店主の孫のハヤテもピアノを弾いていた時期があり、それとうまくシンクロしていた。
ま、他の章の食べ物・飲み物も、それぞれ魅力的ではあった。
靭公園にある『ピクニック・バスケット』は、笹子と蕗子の姉妹が営むサンドイッチ専門店。読むと心がほっこり温まる、腹ペコ必至の物語!
場所がなつかしい。
靱公園にはテニスコートもあった。
どんなものでもサンドイッチになるのだなと、あらためて認識できる。
そう言えばこの近くで、「イカのサンドイッチ」を食べたことがあった。本当にとてもおいしかった。
知人を連れて再訪したこともある。
笹子と蕗子、よく似た名前の姉妹だが、血のつながりはない。
二人とも、両親の連れ子なのだ。
それでもお互いを気にかけて、いたわり合っている。
姉の笹子には、ちょっと引いてしまうが。
あと、二人をとりまく人たちとの交流も、温かくてホッとする。
いま、最強の「運気アップ」本! 通称「歩くパワースポット」、湘南乃風SHOCK EYE。彼が大切にしている習慣を集めました。
著者のSHOCK EYEさんという方は、全然存じ上げなかった。
「湘南の風」というグループの一員らしい。
縁あって読むことになったのだが、「待ち受け画面にしたらよさそう」と感じさせる、爽やかな印象を抱いた。
いえお顔ではなく、その習慣に。
神社から気を感じるというのは、宗教的なことはまったく関係なく、あり得ると思う。
中ほどに袋とじで「待ち受け用」の写真が5葉と、QRコードもあるのは親切だ。
あと「家族を大切に」という言葉も、ご本人の来し方を伺うと納得出来る。
1月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:5084
ナイス数:1274砂男 (文春文庫 あ 59-4)の感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2025/01/post-3c8cd4.html
【推理研VSパズル研】は、久々に江神さんの冴えた推理を楽しめました。
読了日:01月31日 著者:有栖川 有栖
さいわい住むと人のいう (一般書)の感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2025/01/post-4fcacc.html
2024年から20年ずつ逆算して書かれていきます。冒頭の話から20年前の、一見関係なさそうな話が、最後に見事に繋がります。
読了日:01月29日 著者:菰野 江名
婚活マエストロの感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2025/01/post-282119.html
しがないライターが、婚活パーティーの記事を請け負っているうちに、その会社や従業員に惹かれていく物語です。少々謎の人物、社長もよかったです。
読了日:01月29日 著者:宮島 未奈
ヒポクラテスの誓い (祥伝社文庫)の感想
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一つ一つの短編をじっくり再読したいですし、シリーズものなので次も読みたいし……、というところです。ある意味、衝撃的でした。
読了日:01月28日 著者:中山七里
財布は踊る(新潮文庫)の感想
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ルイ・ヴィトンの財布が、持ち主を替えながらその人に影響を与えていきます。あまり幸福にはなれなかったような。
読了日:01月27日 著者:原田ひ香
有栖川有栖に捧げる七つの謎 (文春文庫 あー 59-50)の感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2025/01/post-e6b9d1.html
本書に登場する江神さんや火村に、違和感があしました。
読了日:01月27日 著者:一穂 ミチ,今村 昌弘,白井 智之,青崎 有吾,阿津川 辰海,織守 きょうや,夕木 春央東京ハイダウェイの感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2025/01/post-4108c2.html
最初はかなりイライラする話が続いて辛かったのですが、ハッピーエンドでよかったです。
読了日:01月20日 著者:古内 一絵
憂いなき街 (ハルキ文庫 さ 9-8)の感想
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かなり以前に読んだのですが、切なくて書けなかったものです。
津久井を見守る佐伯たちの友情が麗しいです。
読了日:01月19日 著者:佐々木 譲
デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 (文春文庫 ま 34-1)の感想
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お仕事小説かと思ったのですが、殺人事件に。
ろう者への取り調べのいい加減さのことなど、考えさせられることが多かったです。
読了日:01月15日 著者:丸山 正樹
ゆびさきに魔法の感想
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見た目(ネイル)とおいしい料理と、二つながらに楽しめます。
読了日:01月13日 著者:三浦 しをん
新装版 殺しの双曲線 (講談社文庫 に 1-107)の感想
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綾辻行人の【十角館の殺人】はアガサ・クリスティの【そして誰もいなくなった】を想起させますが、実は本書が元のようです。
見事に騙されました。
読了日:01月10日 著者:西村 京太郎
月刊「東京人」 2025年2月号 特集「辞書と遊ぶ!」 [雑誌]の感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2025/01/post-868505.html
「話題のあの人」による特集記事がありましたが、辞書アプリに惹かれてしまいました。
読了日:01月09日 著者:東京人編集室
十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫 あ 52-14)の感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2025/01/post-0a0ad5.html
ドラマの前半を観て「あの一言」を後ろのページから探しているうちに、最初から全部読んでしまいました。
ゾワリと襲ってくる恐怖。今も色あせない名作です。
読了日:01月06日 著者:綾辻 行人
花散る里の病棟 (新潮文庫 は 7-32)の感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2025/01/post-0cd457.html
4代に渡る町医者たちの物語です。中で、軍医として戦線を彷徨った二代目の話が辛いです。
読了日:01月04日 著者:帚木 蓬生
考えて、考えて、考える (講談社文庫 ふ 92-2)の感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2025/01/post-d0c585.html
紹介文にある通り、「次々と最年少記録を塗り替え、驚異的な勝率で勝ち続ける藤井聡太の強さの源を探る対談集」です。
読了日:01月02日 著者:藤井 聡太,丹羽 宇一郎
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