内山純【レトロ喫茶おおどけい】
双葉文庫 う-21-01
内山純/著
出版社名 双葉社
出版年月 2023年8月
ISBNコード 978-4-575-52684-4
(4-575-52684-3)
税込価格 770円
懐かしくてほっとできる、五つのあたたかな物語。
5篇とも、同じような展開で進む。
悩みを抱えた人が、偶然この古びた喫茶店「おおどけい」へやってくる。
店主が上手に悩みを聞くと、大時計がボーンと鳴って昭和の時代へとタイムスリップする。
そこでは自分と関係ある年長の人に憑依していて、その時代らしい会話があり、現在より若い店主がそれぞれ食べ物なり飲み物を供してくれる。
やがてまた現実に戻り、過去と同じ食事を提供されるという次第。
母からの期待に応えられない理央という少年を描いた、三話目の【包むか包まれるかオムチキンライス】が好きだったかな。
「卵が先か、鶏が先か」ではないが、オムライスはチキンライスを卵で包むのが普通だと思うが、発想を変えれば卵料理にチキンが添えられていてもいいのでは、といった話。
店主の孫のハヤテもピアノを弾いていた時期があり、それとうまくシンクロしていた。
ま、他の章の食べ物・飲み物も、それぞれ魅力的ではあった。
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