佐々木譲【密売人】
新装版
ハルキ文庫 さ9-18
佐々木譲/著
出版社名 角川春樹事務所
出版年月 2025年5月
ISBNコード 978-4-7584-4719-5
(4-7584-4719-5)
税込価格 814円
十月下旬の北海道で、ほぼ同時期に三つの死体が発見された。函館で転落死体、釧路で溺死体、小樽で焼死体。それぞれ事件性があると判断され、津久井卓は小樽の事件を追っていた。
佐々木譲は、読み始めたら止まらない。いや、止められない。
今回も一気読みだった。
プロローグで、三つの事件が描かれる。
佐伯と新宮・津久井・小島百合は、それぞれの事件を調べ始める。(小島が気になっている「誘拐事件?」は、単に彼女の勘によるものだが)
本編に入ると、この三つの事件が代わる代わる描かれていき、物語が進行していく。
佐伯ら4人がたまにするランチタイムで、お互いの事件の話が出てきて、その関連性が浮き彫りになっていく。
道警シリーズ5篇目になるのか。
いまだ、佐伯も津久井も、懲罰人事のあおりを受けている。
だが津久井は準レギュラーの長正寺によって、ようやく機動捜査隊へ加われそうだ。
そして佐伯も、その優秀さを上司も認めざるを得ない。
彼らの矜持と対照的な、腐った警官たちもいて、「やはりなー」と思ってしまうが……。
今回、佐伯と小島の距離が少し縮まったような。
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