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2025.06.04

森博嗣【森博嗣のミステリィ工作室】

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講談社文庫
森博嗣/〔著〕 
出版社名 講談社
出版年月 2001年12月
ISBNコード 978-4-06-273322-9
(4-06-273322-6)
税込価格 836円

森ミステリィの魅力と秘密に迫る、充実の個人読本!

 

最初の発行が2001年なので、ちょうど小説を書くようになられてから油がのってきたころだろうか?

第1部が「ルーツ・ミステリィ100」で、ご自身の著作に影響のあった100冊がピックアップされている。
ほぼ3分の2が海外のもので、日本人のものは3分の1にすぎない。

トップは【Xの悲劇】(エラリー・クイーン)で、これは納得出来る。そのあともクリーンが3冊続いて、次はアガサ・クリスティだ。

クイーンの【オランダ靴の謎】は【冷たい密室と博士たち】や「詩的私的ジャック」に活かされているとか、クリスティの【アクロイド殺害事件】は【今はもうない】が近いかなといった具合に、自分でも両方読んでいると納得出来る。

ディープ・デクスターが入っていたことに感激。
モース警部、健在なり(?)。もっと書いて欲しかったなぁ。

 

数少ない日本人作家の中に有栖川有栖さんが入っていて嬉しかった。取り上げられていたのは【マジックミラー】。
つい最近再読していたので、こちらも納得。

綾辻行人さんの館ものも登場。島田荘司や赤川次郎も。

等々から、吉川英治や江戸川乱歩まで登場している。

意外なことに(?)詩集もあって、三好達治は大好きなので、これまた嬉しかったりする。

第1部最後は、敬愛なさっている萩尾望都さんの作品二つ。【トーマの心臓】は愛犬の名前の由来になっているのかな?【ポーの一族】も未読なので、これを契機に読んでみよう。

著者が影響を受けた作品と、著者の作品を併せて読み直すのも楽しそう。

 

と、一部だけで一杯一杯書くことがあったので、二部以下は次に廻そう。

二部の「自作解説」も、ご自身のことを語っておられるのも、楽しかったのだ。

 

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