白川紺子【雪華邸美術館の魔女】
千夜文庫 し1-1
白川紺子/著
出版社名 U-NEXT
出版年月 2025年8月
ISBNコード 978-4-86843-000-1
(4-86843-000-9)
税込価格 880円
昭和30年。東京の養育院で暮らす16歳の小百合は呆然とした。自身が元華族・雪宮家から誘拐された令嬢だと告げられたのだ。
ずいぶん昔むかーしに読んだ少女小説のような雰囲気だが、どうしてこの本を買ったのだろう?自分でも覚えていない。
しかし中身はかなりシビアで厳しいものだった。
孤児だった小百合は、ある日実の家族に見つけられて、引き取られることになる。
その家は旧華族の家柄で、双子の姉が一人だけ残って暮らしているのだった。
勿論、執事や使用人は何人もいる。
しつけも勉強もまるで出来ていない小百合は、厳しく接触されることになるが、実は姉の撫子はとても喜んでいるのだという。
口うるさい執事の橘も、接っしていくうちに、その人柄が判ってくる。
何より彼自身孤児だったのだ。
そういう戦争の影をまだ引きずっている、戦後10年とは経っていない頃の話だ。
落ちぶれて撫子に無心してくる叔父たち。
そういう負の面も描きつつ、別荘地の自然は心地よい。
タイトルは撫子のことを指しているようだが、実際の彼女はまさしく深窓の令嬢だった。
この家の使用人たちが皆気持ちいい人たちでよかった。
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