内田康夫【津和野殺人事件】
光文社文庫〈日本の旅情×傑作トリック〉セレクション
内田康夫/著
出版社名 光文社
出版年月 2014年3月
ISBNコード 978-4-334-76718-1
(4-334-76718-4)
税込価格 770円
歴史を背負った町の光と影を描く旅情推理の傑作!
表紙が、非常にキレイだ。
鳥居が順に連なっているのは、伏見稲荷しか知らない。ここ津和野にも、同じような稲荷があるとみえる。
遠藤周作の【女の一生】で、少年だった森鴎外が、キリシタン迫害の現場を見て心を痛める場面があったように記憶しているが……。いつ頃だったろう、朝日新聞の連載で読んだことを思い出した。
そのキリシタンへの偏見というか差別心が現代も続いていて、本書の悲劇はそこから始まる。
息子の恋人に改宗を強いて、叶えられると知るや、今度は死なせてしまう。
なんと罪深いことか。
戦争中の話だったが、その因果が現代に蘇っての悲劇だ。
浅見が指摘したように、登場人物たちが少しずつ誤解あるいは勘違いして、話がややこしいことになっていく。
今回は最初の被害者を発見したのが浅見の母 雪絵であったことで、浅見は軍資金の心配だけはしなくて済んだ。
それ故、津和野まで何度も足を運んでいる。
今回マドンナとのロマンは、ほとんど見られなかったが。
本書と同じように、いわゆる「名家」を笠に着る話はあちこちにあるだろう。本書を読んで、津和野が少し嫌いになった。
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