朝倉かすみ【平場の月】
光文社文庫 あ53-5
朝倉かすみ/著
出版社名 光文社
出版年月 2021年11月
ISBNコード 978-4-334-79265-7
(4-334-79265-0)
税込価格 748円
須藤が死んだと聞かされたのは、小学校中学校と同窓の安西からだ。須藤と同じパート先だったウミちゃんから聞いたのだという。
離婚して故郷へ戻った青砥は、印刷所で働いている。
冒頭は、彼が花を買うシーン。
供花だという。
その少し前、彼は「須藤」の死を知らされる。須藤は、小学校・中学校時代の同窓生だった。
時代が行ったり来たりして、慣れるまではちょっと読みにくかった。
その青砥と須藤の再会があり、二人の交流がほぼ青砥の視点から語られる。
最初に別れが分かってしまっているから、どう話が展開していくのか、半ばドキドキしながらの読書だった。
二人とも50歳直前(しかも同じ誕生月)で、結婚の経験もある。
その二人が、ギクシャクしながら少しずつ心を寄せあっていく。
お互いの家を行き来するようになり、かなり関係がほぐれた頃に、須藤の病気が解る。
この須藤は、どうしてここまで頑ななのか、彼女の説明を聞いても納得出来なかった。
それは青砥も同じで、必死で努力するのだが、彼女には届かない。
映画化されていて、評判もよかったようだ。主役は堺雅人さん。
切ない話だったが、モヤモヤしたものも残る作品だった。
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