柏井壽【京都つばきタクシー】つづき
光文社文庫 か70-1
柏井壽/著
出版社名 光文社
出版年月 2025年12月
ISBNコード 978-4-334-10869-4
(4-334-10869-5)
税込価格 924円
脱サラし、京都で観光個人タクシーを始めた椿裕之。毎回、訳ありの乗客、そして京都の名所・美食処として登場する連作集。
前回は、二話の途中まで書いたのだった。
この佐々木なつみは、翌日結婚式を控えているのだが、進学のため家を出て以来、実家へ帰っていないと言う。
ひとり暮らしの父親が結婚式に来てくらないのではと案じている。婚約者は、わざわざ徳島まで迎えに行って、連れてこれれたらなつみと合流する予定だった。
だが父親は旅行に出かけていたとかで、会えなかった。
ここで裕之は、とんでもない提案をする。自分が式へ参列したいと言い出すのだ。
これはいくらなんでも行き過ぎではと、少々引いてしまった。
この二話では、祇王寺の庭園が見事だった。
時は進んで花の季節も終わり頃の第三話【弓削川沿いの出逢い桜】
今回は離婚した妻藍子からの依頼。子どもたちに裕之のタクシーで、学校の社会体験をさせたいというもの。
とは言ってもお客は必要で、それは藍子の会社で募集したモニターがなってくれるらしい。
その客白州静子は、東京都在住。牛肉好きで「春の京都をのんびり楽しみたい」というもの。
糺すの森から下鴨神社へ行き、昼食は静子の希望ですき焼きを。その間裕之と子どもたちは、ハンバーグ定食を食べた。藍子の作るハンバーグが一番好きだと、子どもたちは言う。
午後は更に北上して、弓削川沿いにまだ咲いているしだれ桜に出逢えた。静子の亡き夫は桜が大好きだったとのことで、随分感慨深げだった。
更に季節は進んで、梅雨に入った第四話は【御池通の紫陽花】。「むらさき」の常連、桂木からの依頼だ。
11年の震災後、福島から来た本奈というラーメン屋の主が、福島へ帰るので京都を目に焼き付けておきたいと希望しているという話。
さりげなく書かれているが、裕之の服装もかなりお洒落だった。
ホワイトジーンズと黒のTシャツ、ベージュのパーカー。ネイビーのチノパンに赤いギンガムチェックのシャツ。
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