2018.12.15

佐野洋【検察審査会の午後】

検察審査会の午後

検察審査会の午後佐野 洋 著
税込価格: 617円
出版 : 光文社
ISBN : 978-4-334-74492-2
発行年月 : 2008.10
利用対象 : 一般

「あなたは検察審査員候補者に選ばれました」高校教師・佐田のもとに届いた一枚の葉書。それは、検察官が下した不起訴処分の妥当性を市民が審査する日本独自の「陪審制」検察審査員の選任通知だった。「裁判員制度」時代に先駆けて名匠が描いた市民参加型司法推理の傑作。【「BOOK」データベースの商品解説】


検察審査会というのは、検察庁が不起訴にした処分を不服として、被疑者が申し立てて会議が開かれる。
従って、検察庁で調べたことを元に、不起訴処分が正当かどうかを審査する。
ということのようだ。

裁判員制度が始まる前に、著者はこの作品を書いている。
この検察審査員というのは任期は半年で、3ヶ月毎に半数ずつ入れ替わる。
佐田は審査員ではなく、予備の委員だ。しかし、毎回の審査会には、出席の義務がある。


スキャンダルが元で都立高校を辞めて私立高校に勤めているのだが、元の学校の教え子や、浮気相手だった女性と声が似ている審査員と、会議後に喫茶店で話し合うのを楽しみにするようになった。

一つずつの事件の取り上げ方も面白く、市民の目から見た裁判というのがなかなか画期的だった。


今の裁判員制度では、かなり深刻な事件も取り上げるようになり、↓のような事態にもなっている。

裁判員と補充裁判員計3人を解任 寝屋川中1殺害公判


検察審査会の午後
Kindle版価格:unlimited


| | コメント (0)

2018.12.13

近藤史恵【天使はモップを持って】

天使はモップを持って

天使はモップを持って近藤 史恵 著
税込価格: 756円
出版 : 文藝春秋
ISBN : 978-4167716011
発行年月 : 2006/06/01
利用対象 : 一般

深く刺さった、小さな棘のような悪意が、平和なオフィスに8つの事件をひきおこす。社会人一年生の大介にはさっぱり犯人の見当がつかないのだが—【「BOOK」データベースの商品解説】より

新卒社員の「ぼく」は、職場では年下の先輩(?)にまで「大介君」と呼ばれている。


その大介が語り手になって、会社内で起きた事件を取り上げていく。
ま、冒頭の【オペレータールームの怪】は導入で、やがて良好な関係になるのだからいいとして、

【ピクルスが見ていた】は殺人事件だし、
【心のしまい場所】は、マルチ商法のあくどさが出てくる。


たしかに、小さな悪意は救いがたい。
だが、次々と新しい物語に進むにつれ、だんだん悪意もひどくなっていく。

【ダイエット騒動】では、キャーキャー騒いでダイエットすることが、他の人を傷つけていることに気づかない愚かさ。

【ロッカールームのひよこ】の犯人など、悪意そのもの。目の前にいたら、張り倒したい。


Amazonでのレビューの中に、『男尊女卑的な記述が散見され、好感がもてません。』というのがあった。
『この会社はそんなところ(男を出せと言うようなこと)だ』とキリコに言わせているが、それを容認しているのではないように思う。


シリーズものだが、今後読み続けるかどうか?
キリコは楽しいが、オペレーション室の人間模様が今ひとつ魅力的でないし……。

などと思いながら読んでいたのだが、最終章の
【史上最悪のヒーロー】には、仰天。

大介は部署が変わり、母親が亡くなって、結婚している。
その結婚生活は、何だか気が重そうだ。

持って回った書き方で一生懸命ミスリードをしているのだが、どこか不自然。
キリコの性格からして、あり得ない言動だし。


色々あるが、キリコの仕事ぶりは、「ああなりたいな」というモチベーションアップには繋がる。


天使はモップを持って
Kindle版価格:709円


| | コメント (0)

2018.12.12

入場料1500円の本屋

Mapph04

入場料1500円の本屋 検索機なし、50音順に並べず

いいなぁ、こんな本屋さん。
八重洲ブックセンターの後だって。

ちょっとした食事も出来るようだ。
のんびりと、一日過ごしてみたいものだ。


画像は、お店のウェブサイト文喫からお借りしました。


| | コメント (0)

2018.12.10

笹沢佐保【取調室】

取調室~静かなる死闘~

Photo笹沢 佐保 著
税込価格:540円
出版 : 光文社
ISBN : 978-4-334-72285-2
発行年月 : 2010/07/01
利用対象 : 一般

佐賀市内のホテルで全国学生テニス選手権優勝者・小田垣悦也の撲殺死体が発見された。死体発見の数時間前、慌ただしく同ホテルをチェックアウトした父・光秀に疑惑が集まる。“取調べの神様”の異名を誇る水木警部補が登場! 

冒頭の、小田垣光秀がホテルをチェックアウトする場面が、何となく意味深長。


取調室での、警部補水木と被疑者小田垣との息詰まる攻防。「鉄壁のアリバイ」崩し。
まさにそこに焦点を絞ったもので、地味だが非常に面白かった。

警部補の心理は刻々と判るが、被疑者側の心理については、警部補の想像でしか描かれていない。


本書ではタバコが一つのアクセントになっており、近年だとこうした設定はしにくいだろうな。


水木の妻が、いい感じで描かれている。
折しも、「NHKドキュメント72時間」という番組で、元刑事が取り上げられていたらしい。退職して夫婦の時間を持てるようになった矢先、奥様が亡くなられたと。

それにしても、刑事という仕事は過酷だなぁ。


以下、ネタバレあり。

光秀の後妻の死は、少し不自然だなと思った。結婚後1年足らずでの事故死。
それが、彼女が北海道出身だと知って、確信できた。これは事故ではないのではと。

そのことが後に殺人の動機になっていくのだが、自分の推理が当たっていて嬉しかった。


シリーズになっているので、もう少し読んでみよう。


取調室
Kindle版価格:unlimited


| | コメント (0)

2018.12.08

内田康夫【倉敷殺人事件】

倉敷殺人事件

倉敷殺人事件内田 康夫 著
税込価格: 702円
出版 : 光文社
ISBN : 978-4-334-76777-8
発行年月 : 2014/08/22
利用対象 : 一般

美しい倉敷の風物を背景に、東京、富山にまたがる謎に挑む旅情推理の傑作!

実は8年前に読んでいたらしい。その時は紙本だったようで、Kindle版に馴染みがなかったのもうなずける。

ストーリーは脇に於いて、本書が書かれたのは国鉄時代。
その頃の諸々が楽しめる。

上野駅は綺麗に作り替えられてしまった。

最初の犠牲者が乗った「白山」は、高岡と東京を7時間もかけてたんだなぁ。
まぁ列車の仕様も豪華とは言えないだろうから、7時間の旅は大変だったろう。

北陸新幹線「かがやき」は新高岡駅には停まらないようだが、「はくたか」で3時間弱で東京に着く。


関連記事
内田康夫【倉敷殺人事件】(10.06.02)


倉敷殺人事件
Kindle版価格:566円


| | コメント (0)

2018.12.06

amazonランキング大賞2018のコミック部門

14

amazonランキング大賞2018のコミック部門

おお!
【よつばと!14】が、【ONE PIECE】を押さえて、第一位だ!
もっとも、【ONE PIECE】は、89・88が第二位・第三位。
その次は【進撃の巨人」で、これまた25・24/26が十位以内。
「ONE PIECE】の90も、ランクインしている。


| | コメント (0)

2018.12.05

佐野洋【こわい伝言】

こわい伝言

こわい伝言佐野 洋 著
税込価格: 540円
出版 : 光文社
ISBN : 978-4-334-71456-7
発行年月 : 2010/07/01
利用対象 : 一般

日本推理作家協会では、毎年、その年の雑誌に発表された短編の中から十数編を選び、『年度別推理小説代表作選集』(略称・推理小説年鑑)を出している。1959年以来、著者の作品は毎年必ずこの年鑑に収録されている。

「はじめに」で「短編一年に一つX25」というシリーズの続編であることの紹介があり、

【防衛創】
【さよならの意味】
【禁煙の日】
【一瞬の通過】
【しかし、ふたたび……】
【好きなように】
【こわい伝言】
を収録。

【すれ違い】(18.11.28)が今ひとつ印象に残らなかったのに反して、本書はそれぞれ著者の解説もある故か、どれもかなり面白かった。


【さよならの意味】

究一にとって、過去も含めて周りはすべて敵といってもいい。
その中で、両親の離婚によって別れた父親との再会が、何となく希望が持てるが……。

しかし、ここまでひどい母親もいるものだろうか。


【好きなように】は、一場ものの劇を見ている感がある。
舞台は、マンションの一室。
飲んだあと上司の部屋に上がり込んだ男の前妻は、亡くなっている。

その男の現在の妻が彼を迎えに車での時間、しだいに明らかになっていく真相。

スリリングなミステリに仕上がっていた。


逆に、女性が一緒に帰ってきた男性を部屋に誘う、【こわい伝言】。
そこでも、少しずつ過去が明かされ、やがて……。


それぞれのあとに、著者が執筆された頃のことが追記してあって、そちらも興味深かった。


こわい伝言
Kindle版価格:unlimited


| | コメント (0)

2018.12.04

佐々木倫子【動物のお医者さん 1】

動物のお医者さん 1

動物のお医者さん 1佐々木 倫子 著
税込価格: 406円
出版 : 白泉社
ISBN : 978-4-592-11082-8
発行年月 : 2013/03/29
利用対象 : 一般

今日も獣医学部のユニークな仲間とかわいい動物たちは大騒ぎ。思わずニヤリのおもしろさで、国民的人気大爆発のドクトル・コメディ!

非常に人気があったコミックということで、読んでみた。


受験生の西根公輝(まさき)は、獣医学部の隣を通ったがために、教授から般若面をした犬を押しつけられる。
「般若面」と書いたが、表紙絵の通り、この犬はシベリアンハスキーだ。だが正輝はその犬種を知らないらしく、後に図鑑で知ることになる。
本書が出た頃は、シベリアンハスキーはまだメジャーじゃなかったのかな?
一時非常に流行って、その後急降下したのではなかったか。


公輝の家は大きくて、彼はそこで祖母と住んでいるようだ。
帰ってみると、ネコがお出迎え。
あわや犬と一戦ありきか、と思いきや、かなり友好的なネコだ。

先住民が犬でネコがあとから来た場合は結構うまくいく。
本書は逆だが、大人なネコでよかった。

さらに公輝が昔買ってきたヒヨコが大きくなって、かなり凶暴になっている。


祖母と孫の公輝。三匹の動物たち。


12巻あるシリーズもののようだが、楽しめそうだ。
タイトルからして、公輝は獣医になるのかな?


そうそう、公輝は「まさき」と読むのだが、「きみてる」と呼ばれている。


動物のお医者さん 1
Kindle版価格:406円


| | コメント (0)

2018.12.02

吉本ばなな【TUGUMI】

TUGUMI

Tugumi吉本 ばなな 著
税込価格: 494円
出版 : 中央公論新社
ISBN : 978-4122018839
発行年月 : 1992/3/1
利用対象 : 一般

病弱で生意気な美少女つぐみと海辺の故郷で過した最後の日々。二度とかえらない少女たちの輝かしい季節を描く切なく透明な物語。

平成元年の、ベストセラー第一位だったという。
多分読んでいるのだが、まったく覚えていない。

吉本ばななは、他に【キッチン】を読んだだけだったような。あまり好きにはならなかったような気がする。
むしろ、最近何かで読んだ彼女の言葉がよかったような。といいながら、既に忘れているが。


病弱に生まれついた故に甘やかされ、わがまま放題に育ってしまった「つぐみ」。
本書は、その従姉「まりあ」の視点で描かれている。

愛人の娘として生まれ、母と一緒に、母の妹の嫁ぎ先で高校時代までを過ごした、まりあ。
しかし周りの人たちは皆愛情深く、いい環境で育ったと言える。

父親の離婚が成立し、まりあと母は東京の父の元へ行く。

その後の、まりあが夏休みに訪れたその海の街での出来事。


映画にもなっていたようで、「つぐみ」役は牧瀬里穂だった。
つぐみの両親役が、安田伸と渡辺美佐子。恋人役は、なんと真田広之だ。

幼い頃から過ごした場所というのは、忘れられないものだ。


TUGUMI
Kindle版価格:457円


| | コメント (0)

2018.12.01

11月の読書メーターまとめ

11月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:3528
ナイス数:161

すれ違い (光文社文庫)すれ違い (光文社文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2018/11/post-fc24.html
読了日:11月28日 著者:佐野 洋
夜の目撃者 (光文社文庫)夜の目撃者 (光文社文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2018/11/post-15df.html
読了日:11月26日 著者:笹沢 左保
多摩湖畔殺人事件 (光文社文庫)多摩湖畔殺人事件 (光文社文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2018/11/post-7497.html
読了日:11月24日 著者:内田 康夫
昨日の海と彼女の記憶 (PHP文芸文庫)昨日の海と彼女の記憶 (PHP文芸文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2018/11/post-b268-1.html
読了日:11月22日 著者:近藤 史恵
少女像(ブロンズ)は泣かなかった (角川文庫)少女像(ブロンズ)は泣かなかった (角川文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2018/11/post-651a-1.html
読了日:11月20日 著者:内田 康夫
砂の街路図砂の街路図感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2018/11/post-d708.html
読了日:11月17日 著者:佐々木 譲
修羅の匂い (文春文庫)修羅の匂い (文春文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2018/11/post-6782.html
読了日:11月15日 著者:結城 昌治
本因坊殺人事件 (角川文庫 (6030))本因坊殺人事件 (角川文庫 (6030))感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2018/11/post-4846.html
読了日:11月13日 著者:内田 康夫
エデンの東北 (Volume1) (Bamboo comics)エデンの東北 (Volume1) (Bamboo comics)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2018/11/1-b280.html
読了日:11月11日 著者:深谷 かほる
謎解き広報課 (幻冬舎文庫)謎解き広報課 (幻冬舎文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2018/11/post-f4a6.html
読了日:11月09日 著者:天祢 涼
プリンセスメゾン 1 (ビッグコミックス)プリンセスメゾン 1 (ビッグコミックス)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2018/11/post-d8cd.html
読了日:11月07日 著者:池辺 葵
ワースト・インプレッション 刑事・理恩と拾得の事件簿 (双葉文庫)ワースト・インプレッション 刑事・理恩と拾得の事件簿 (双葉文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2018/11/post-8ed7.html
読了日:11月07日 著者:滝田 務雄
日本型組織の病を考える (角川新書)日本型組織の病を考える (角川新書)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2018/11/post-e4ca.html
読了日:11月03日 著者:村木 厚子

読書メーター


| | コメント (0)

より以前の記事一覧